|
日中の眠気を測る指標
|
|
充分な睡眠時間をとっているのに、昼間の眠気が強く、仕事中に居眠りをしてしまう人がいます。
エップワース眠気尺度(ESS)は、全部で8項目からなるテストで、主観的な日中の眠気を測ることができます。
このテストは、世界中の医療現場で広く用いられていて、眠気の評価について非常に信頼性の高いものです。
*これは主観的なものなので、
客観的な眠気を測るためにはPSG(睡眠ポリグラフィ)検査などが必要です。
合計点が低いほど、夜間の睡眠の質が高く、熟睡できていると言えます。
逆に、11点以上のスコアが出た場合は日中の眠気が強いと考えられます。
○ 11点以上の方は、早い時期に専門医に診てもらうことをお勧めします。
注1 合計点11点以上が、治療を要するレベルでありますが、11点未満であっても慢性的ないびきをかく人、睡眠時に呼吸が止まる人、日中頻繁に眠気を感じる人も睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
注2 検査方法が極めて容易である反面、検査時点に眠気を過大もしくは過小評価し、得点が実情に見合わないことがあります。客観的に本人の眠気を評価できる家人に協力してもらって回答することをおすすめいたします。 |
|
|
|
|
睡眠の疾患
|
|
睡眠の質が悪いといった原因のほかに、
別の病気が原因となって睡眠障害を起している可能性もあります。
● 睡眠の量・質に問題がある場合
なかなか寝付けない、夜中に何度も目が覚める、朝早く目覚めてしまう。
いくら眠っても眠い。
●睡眠の時間帯に問題がある場合
夕方から眠って夜中に起きたり、明け方まで眠くならずに昼ごろまで起きていられないなど、社会生活上望ましい時間帯に寝起きができないもの。
交代勤務などで、体内リズムと睡眠・覚醒のリズムが乱れている。
●睡眠中の異常現象
睡眠中の異常な行動や運動、呼吸の異常などが含まれる。
|
具体的には以下の可能性が原因として考えられます。
★睡眠関連疾患
睡眠そのものが疾患となっているケース。
不眠症、過眠症、ナルコレプシー、睡眠時無呼吸症候群、睡眠相後退症候群、レム睡眠行動障害、周期性四肢運動障害...など
★精神疾患に伴う睡眠障害
精神病や不安障害、ストレス、うつ病などが原因の不眠や過眠...など
★薬の副作用による眠気
★生活習慣の乱れによる眠気
睡眠障害と一口に言っても、このように様々な症状があり、原因が考えらえます。
|
|
|
|
ご自身の睡眠を知る
|
|
睡眠障害にかかっているかもしれない(最近よく眠れていない・睡眠のサイクルが乱れている・日中に急激な眠気に襲われる・等)と思われるならば、睡眠日誌を記入いただくことをお勧めしています。
睡眠日誌をつけることで、まずは、あなたが現在、どのくらいの時間眠っているのかを正確に知ることができます。
※クリックすると小ウィンドウがでエクセルデータが開きます。
そのまま「開く」をクリックし、表示された睡眠日誌を印刷してご使用ください。
睡眠日誌に1日の睡眠・生活習慣を記録します。
睡眠日誌には、横になっていた時刻、うとうとしていた時刻、実際に寝ついた時刻、目が覚めた時刻、寝床を離れた時刻、急激な眠気に襲われた時刻を記入し1日の総睡眠時間を算出します。
また、服薬状況、薬の副作用、体調などを記録し、脱力発作、金縛りなど、そのほかに生活の中で睡眠に影響を及ぼしそうな事象を記録してみてください。
この記録は、医師による診断に役立つだけでなく、服薬状況や体調変化などを記録することにより薬物治療の効果を測る指標にもなります。
さらには、積極的に生活の質を改善する努力の励みにもなります。 |