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睡眠時無呼吸症候群とは?


 お知らせ

 
 

 睡眠時無呼吸症候群とは・・・?

   
睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)は睡眠中に何度も呼吸が止まった状態が繰り返される病気です。

症状としていびきや不眠、夜間睡眠中に何度も目が覚める、起床時の頭痛、日中の眠気などの症状があります。

睡眠中に何度も呼吸が停止する病気で、大きないびきを伴います。 中年以降の太った男性に多く見られますが、やせていてもあごが小さい人、女性でも更年期以降にしばしば見られ、成人の2-4%が睡眠時無呼吸症候群と言われています。

   
 

 睡眠時無呼吸症候群を放置していると・・・?

   
高血圧、心筋梗塞、脳梗塞、不整脈、呼吸器系の障害などの合併症のリスクが高くなります。

重症になりますと睡眠の質が悪くなり、十分睡眠時間をとっているにもかかわらず日中に強い眠気に襲われたり、活力・集中力の低下を自覚したりします。

日中の眠気のために起こる居眠り運転による交通事故、仕事のミスなどが起こってきます。

   
 

 睡眠時無呼吸の原因としくみ

   
眠っている時は筋肉の緊張が緩み、仰向けの姿勢になると空気の通り道である上気道が狭くなります、空気の通り道である気道が部分的あるいは完全に閉塞してしまうことにより無呼吸が生じます。

肥満体の人、首が短くて太い人、顎が小さい人等はもともと形態的に気道が狭くなっています。

さらに睡眠中は咽頭の筋肉や舌が緩み、それによって気道を閉塞してしまい無呼吸が生じます。



SAS原因
   
 

 症 状

    ・大きなイビキ→しばしば中断されるのが特徴的

・睡眠中呼吸がしばしば止まっていると言われる

・日中に強い眠気→会議中などに居眠り

・起床時の頭痛、頭重感、口の渇き

・集中力の低下

・睡眠中何度も排尿に起きる

・深夜目が覚めたとき心臓がバクバクしている

・全身びしょぬれで目が覚める

                     等があります


 

 どのような検査が必要なのか?

   
睡眠時無呼吸症候群の原因や重症度をしらべたり、その他の睡眠障害を調べたりする場合、睡眠状態を調べるPSG(終夜睡眠ポリグラフィ)検査を行います。

一般的には一晩お泊りいただき、体中に脳波センサーやマイク、心電図、眼球運動、呼吸運動、酸素飽和度、足の動きなどを見るためのセンサーを装着して寝ていただきます。

装着時は痛みも無く、寝返りやベッド上で起き上がるといった行動も取ることができます。

当クリニックでは検査結果は検査日より二週間後以降にお伝えしています。
   PSG検査様子<検査の様子>
   
 検査結果例→
(AHI=86,1)
検査データ見本 
 


検査結果例の赤丸の所が無呼吸を表しています。
定義上10秒以上の呼吸停止を無呼吸とします。
AHIとは一時間当たりの無呼吸、低呼吸の回数を示します。
無呼吸低呼吸指数

   
 

 睡眠時無呼吸症候群にならないために

 
生活習慣の是正

A 横向きで寝るようにする
     重力の関係で、仰向けで寝ると舌の根元が落ち込んで
     無呼吸がおきやすくなります。
     抱き枕など寝具を工夫してみて下さい。
  
B 体重を減らす
     肥満の方は首にも脂肪が蓄積し、上気道が狭くなります。
     その他の成人病の予防のためにも
     標準体重を目標にダイエットをして下さい。

C 禁酒
     入眠前のアルコールは筋肉の緊張を緩めるため
     上気道が閉塞しやすくなります。

D 禁煙
    タバコはのどの慢性炎症をおこし、上気道を狭くします。

E 睡眠薬をやめる
    睡眠薬は寝つきをよくし睡眠を維持する一方で、
    筋肉の緊張を緩めるため睡眠時無呼吸を悪化させる場合があるので、
    使用にあたっては注意が必要です。

 

 睡眠時無呼吸症候群と診断を受けた後の治療法は?

 
CPAP(シーパップ、経鼻的持続陽圧呼吸療法装置)
 CPAPとは、鼻マスクを通して風を送り込み、上気道を押し広げて無呼吸を起こらないようにさせる装置です。原理は簡単ですが、副作用もなく、重症の睡眠時無呼吸症候群にも即効性で有効なため、現在治療の第一選択となっています。


■CPAP療法

CPAP療法とは、鼻マスクを利用して空気を気道に送り込み、風圧によって気道が閉塞するのを防ぐといった方法です。
この療法は即効性(一晩で効果が現れる)で安全性(副作用や痛みを伴わない)が高いといわれています。

   CPAP使用時改善


効果として
・合併症(高血圧症・狭心症・心筋梗塞など)の予防
・日中の眠気の改善
・いびきの消失
・睡眠の質の向上
などが挙げられます。

※これは対症療法であるため、睡眠時無呼吸症候群の原因がなくならない限りつづける必要があります。
 ダイエットで体重が減ったりお酒をやめたりすることでCPAP療法が不要となる方もおられます。


睡眠ポリグラフ検査の上、AHI=20以上であると判定されれば健康保険適用となり、毎月一回の診察を条件に月々約5千円程度でリース使用できます。 ただ対症療法であるため、離脱のためにはダイエットなどほかの方法が必要です。マスクが合わない、口が渇く、等の不快感があれば診察時に対処いたします。

CPAPの導入にはもう一晩睡眠ポリグラフによるモニターを行います。
   
   
■耳鼻科的手術

 ヘントウ肥大などが睡眠時無呼吸症候群の主な原因であるときは、口蓋垂(のどちんこ)、口蓋ヘントウ、軟口蓋の一部を切除して気道を広げる手術が有効です。
 適応の方は耳鼻科へご紹介致します。

   UPPP
   
   
■歯科装具による治療

睡眠時に上下の歯の間にマウスピースをはめて、下顎を前に引き出し、上気道を広げる療法です。

無呼吸症候群の症状が軽い場合は、マウスピースを使用した療法が効果的であるとされています。
軽症の方、下顎が後退している方が適応となります。
残存する歯の本数や歯並びなどを考慮して適応を受けれない場合もございます、不明点があれば当院医師にご相談ください。

当院から「睡眠時無呼吸症候群」の診療情報提供書(紹介状)をお出しいたしますので、ご持参の上診療を行っている歯科を受診してください。
保険適応を受ければ2万円前後で作成することができます。


こちらも対症療法となります。

副作用としては歯・あごの関節の違和感・疼痛などが考えられますが、それほど強くありません。
ご相談される歯科医師と、十分にご相談ください。


  下顎前方固定装置 下の固定装置
   下顎前方固定装置  舌の固定装置

その他薬剤など色々な治療が試みられていますが、有効性は確かめられていません。
 
 





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